2023/12/29 16:00

2023年、Self0を本格始動させ、外部チームに委託をし、より一層、運営に強化したのはほんのつい最近のこと。

 

遡ること2020年は、父が病と向き合っている中で、実家にいるのが少し苦しくなり、このままだと、過呼吸が起こりそうな私を気にかけて、母が「コンビニでも行こうか」と気を遣ってくれて、いつもの道をふたりとことこと歩いているときに「実はね、こんなことを考えていて」と打ち明けたあの瞬間を、今年は、なぜだか何度も思いだします。

 

2020年に立ち上げたSelf0というブランドは、当初デジタルコンテンツとして販売を開始いたしました。

 

ところがお恥ずかしいことに私の力不足で、あまりお客様には気づいてもらえない状況が続き、そうこうしているうちに父とのお別れが待っていて、私の精神状況は、一度それどころではなくなりました。

 

暗く、長いトンネルをたったひとり、わずかな光を求めて走っていた時期が2022年から2023年前半だったような、そんな気もいたします。

 

ちょうど30歳のときに、父は目の前からいなくなりました。「結婚してほしかったのかな」「孫を見たかったのかな」と反芻するように自分を責める日々が続きましたが、不思議なもので1周忌が過ぎ、さらには3回忌と喪が明けるたびに、Self0への想いが少しずつ再びあたたまってくるようになりました。

 

私自身が母への依存度が強いことによって、母との関係が悪化するときがたびたび起きて、仕事に集中しなければいけないのに、今こうして振り返ってみると、生きる姿勢も暮らし方も仕事も…全部、中途半端なことをしていたのかもしれないとも思います。

 

でもきっと、その当時、思いついた努力の形にはすべて意味があって、その中から現在に至るまで形になっているものとならないものとに分かれていたとしても、やはり、努力と行動の数によって引き寄せられる何かがあると、つらい経験をした後でもそう思います。

 

Self0のターニングポイントは、主力商品である「おひとりさま会議用紙」を紙の状態でお客様の元へとお届けしようという、なにげなく、ふとひらめいた発想でした。これが突破口となり、そこからはあっという間に2023年が過ぎていきました。

 

ご注文数が増えれば、ひとりで対応しなければいけないのは当然のことで、ときには母にも手伝ってもらいながら、無事に1年間を乗り切ることができました。

 

「ひとりEC」や「ネットショップ」に関連する書籍はそれなりに読んできたつもりでしたが、ブランドが育ちはじめたときならではの課題や壁とも直面し、トライ&エラーを繰り返した2023年後半戦でもありました。

 

2024年は、商品数やバリエーションを増やすのと同時に、おひとりさま会議用紙を多角的に愉しんでいただけるアイデアもふつふつと湧いているので、これらをきちんと商品化し、皆様のもとへとお届けすることが、まずは2024年の最初の目標です。

 

2023年は大変多くのお客様とSelf0が出会い、運営者として非常に達成感に満ち溢れた1年となりました。手帳の市2023秋やクリエイターエキスポ2023への出展など、催事への参加も、父の死別から回復しつつある今だからこそ、ようやく挑戦できたことだと思います。

 

私のこれまでの人生は、どこか、孤独と隣り合わせのような日々でございました。普通という言葉とは対極に置かれた人生とも表現できて、すでに皆様ご存じのように不登校を経験して、そのときも暗いトンネルを泣きながら歩いていた時期がありました。

 

Self0は、そんな少し変わり者の私だからお届けできる商品があって、この異質な心で感じ取った世界をのびのびと表現させていただくことによって広がるブランドだと考えています。

 

つまり、私の生き方そのものがSelf0であって、逆もまた同じことがいえます。「そんな生き方、苦しくないの?」なんて声も聞こえてきそうですが、私はこの心で感じた音、風、香り、空気、エネルギーを、お仕事を通して最大限に表現することがこの世界での使命であると、心から信じています。

 

長くなりましたが、2023年もSelf0でお買い物を楽しんでいただきました多くのお客様に心よりお礼申し上げます。

 

本来でしたら、おひとりおひとりにお年賀状を用意すべきところではございますが、ひとりで運営しているため、時間とキャパの都合上、こういった場でのお礼となりますことお許しください。

 

すでにご案内させていただきましたが、明日からSelf0は発送お休み期間に入ります。該当期間前後のご注文に関しましては、年明け5日以降より順次、発送を再開します。

 

2023年もあと数日です。

新しい私になるための、おひとりさま会議用紙を、ぜひ、1年間がんばったご自身へのご褒美として贈るのはいかがでしょうか。

 

2024年もSelf0と山口恵理香をよろしくお願いいたします。